21.うるおいプラス 校長/内田美紀子氏(1)

2013年07月08日12:00
今月の物語の主人公は・・・
働く女子大学 うるおいプラス 校長 内田 美紀子(うちだみきこ) さん

21.うるおいプラス 校長/内田美紀子氏(1)  キャリアコンサルタント。求人情報誌の営業・編集・マーケティング、首都圏での人材派遣会社の支店運営の業務など、人材ビジネスの会社にて15年間の経験後、2003年に独立。高校生や女性のキャリア支援サポートの業務に携わる。2006年、地元静岡に帰省し(公財)就職支援財団の事務局長として学生のキャリア支援に従事。地域の女性のキャリア支援の講師も平行して携わる。静岡市女性会館のキャリア相談員。2012年11月、女性のキャリア支援の株式会社るるキャリア設立。

◆うるおいプラス校長 内田美紀子ブログ
http://uruoiplus.eshizuoka.jp/

◆働く女子大学 うるおいプラス ホームページ
http://www.uruoiplus.jp/

※インタビューの聞き手は、(株)しずおかオンライン代表・海野尚史さんです。
※内田 美紀子さんへのインタビューは全3回に分けて公開します。 


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|カフェ感覚の教室で、女性のもやもや脱出を支援します。

―こんにちは、綺麗なオフィスですね。

内田/ありがとうございます。でも、あまり隅まで見ないでくださいね(笑)。

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―大丈夫です。森(カメラマン)がきれいに撮りますから。

内田/そうですね、早いですね。

―「eしずおか」ユーザーの中にはご存知でない方もいると思いますので、最初に「働く女子大学 うるおいプラス」の活動について紹介していただけますか。

内田/ひとことでいえば、「自分らしく」「しあわせに働く」ための、女性を応援するカフェ感覚の教室です。関心のある講座を受講していただきながら、新しい人と交流できる出会いの場を提供しています。

―参加者にはどんな方が多いのですか。

内田/大きく分類すると、三つの層がありますね。一つ目は、企業に勤務している女性。大手企業では、同じ女性社員の中にロールモデルとなる先輩がいます。でも、静岡県には中小企業が多いので、社内にロールモデルとなったり相談できる先輩社員が見つからないという人が多いようです。

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―同じ働く女性でも、大企業と中小企業では置かれている状況が違うということですね。

内田/中小企業で閉塞感を感じたまま、誰にも相談できずにもやもやしている女性がとても多いことが分かってきました。そんな女性たちに社外の人たちとの出会いの場を提供し、共感できる仲間を見つけたり互いに刺激を与えあいながら、仕事のモチベーションを高め、将来の夢を持ってもらうことが一つの目標です。二つ目は、組織から飛び出してフリーランスとしてスタートしようとしている人や、起業相談に行くほどではないけれど事業は始めたい、ではどうすればいいの?と、プチ起業を志望している女性です。

―そういった女性は多いのですか?

内田/多いですね。資格取得のためなら数十万円の費用を自分に投資してもいい、そして個人事業主になってやりがいを感じたい、という女性がとても多い。主婦の方も再就職先を見つけることが難しいので、カラーセラピーなどの資格をとれば、何かできるんじゃないか、と考えるようです。実際には自信がなくて、なかなか踏み出せないんですけど。

―初めは、みんな経験がないですからね。

内田/どこからスタートすればいいのか分からない。一番の不安は、営業活動ができないこと。

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―その点、内田さんは営業活動の経験を積んでいますから、経験をもとにアドバイスができますね。


内田/それから三つ目は、主婦の方。専業主婦の方もパート勤務の主婦の方もいます。共通しているのは、自分の将来を考えた時に、社会の中で自分の存在価値を確認したいという気持ち。つまり、もう一度社会に出て働きたいということです。でも、この人たちもどうすればいいのかわからない。

|女性本人の意識改革と、自己肯定できる職場環境づくりが大切。

―主婦の中には、企業に就職してこれから活躍できそう、というタイミングで会社を辞めざるをえなかった方も多いでしょうからね。

内田/そういった女性のみなさんに、一歩踏み出してもらいたい、将来について考えてもらいたい、そのための交流の場として「うるおいプラス」を作りました。また、私と参加者は1対1で接することもできるので、「あなたはこんな方向に進めばいいんじゃないですか」というアドバイスもする。「うるおいプラス」でわたしが実現してみたかったのは、そのふたつです。

―ご自身で考えたんですか。

内田/やりたい方向や世界観はわたしが作りましたが、具体的なアイデアに関しては、1月のイベント開催に向けたプロジェクトに参加してくれた働く女性たちのアイデアです。8名の方が参加してくれ、講座のプランや「うるおいプラス」という学校名なども考えてくれました。

―参加者の反応はいかがですか。

内田/当初の予想以上に、ニーズがありました。つまり、悩みを抱えている女性がとても多いということです。共通しているのは、本人たちは本当に頑張って入いるのに、自己肯定できない。自分を認めてくれる人が周りにいないので、自信がもてない。

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―頑張っている女性が自信を持てない状況は、本人はもちろんですが、企業にとっても不幸ですよね。

内田/そうです。本人たちの意識改革やモチベーションアップに取り組むことも大事ですが、それ以上に、企業の経営者層に女性社員の置かれている状況に対する理解を促すことや、彼女たちの頑張りを認める評価や職場環境を整備することが、いま一番必要とされていると思います。

―ということは、女性社員を男性社員と同じように評価する会社が少ないということですか。

内田/そうです。頑張って仕事をしているけれど・・・。

―社内で認められない会社が多い。

内田/多いです!

|やりたいことがわかっている人にも、まだわからない人にも。

―雇用機会均等法が施行されて二十数年経って、最近ではダイバーシティという言葉も叫ばれているわりに、職場の中で女性を取り巻く状況は変わっていないと。幸か不幸か、「うるおいプラス」の潜在ニーズは大きい。

内田/そういうことになります。一方で、この半年で課題も分かりました。それは、忙しい中でも御前崎や島田から時間を作って参加してくれる女性がいる一方で、悩んではいても「うるおいプラス」がどんな場所かよくわからず、興味は持っても、気軽に参加するのに躊躇している女性も多いということです。

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―ハードルが高い?

内田/まだまだ情報発信が必要ですね。

―約半年間で、何名の方が参加しましたか。

内田/230名ほどです。

―企業に勤務している方、フリーランスやプチ起業の方、それぞれが抱えている悩みは違うのですか。

内田/違いますね。例えば、カラー・コーディネートの講座であれば、自分の目標がわかっている人、モチベーションがプラスの人が自分をさらに磨きたい、という目的で参加します。一方、「なりたい自分になる」という講座では、自分の立ち位置がわからない方や迷いのある方、つまりプラスマイナスでいえばマイナスの状況の方が多いわけです。

―その違いは大きいですね。

内田/やりたいことや方向性が自分自身でわかっていて、それを実現するために人一倍努力し、さらにプラスを目指している人。自分のスタートラインも見えずに悩んでいる人。この二つの層に対して、それぞれの状況に合ったプログラムを提供していく必要があることがわかりました。

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Posted by eしずおかコラム at 2013年07月08日12:00 | 21.内田美紀子さん
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