5.ウィングホーム株式会社/斎藤元志氏(1)

2008年11月11日00:00
今月の物語の主人公は・・・
斎藤元志さん

5.ウィングホーム株式会社/斎藤元志氏(1)


ブログ「wingchair(ウィングチェア)-ウィングホームの社長日記」を書いているウィングホーム株式会社の斎藤元志社長。ウィングホームさんは、菊川市に本社を置き、菊川市を中心に掛川市、御前崎市、周辺地域を主なエリアとして、注文住宅を手がけている地域密着の工務店さん。多くの工務店さんが新規客の獲得のために新聞折り込みなどを活用している中で、ウィングホームさんは2年ほど前からブログを積極的に活用し、自社の情報発信や顧客獲得に取り組んでいます。今回は斎藤元志社長に、ブログを始めたきっかけや、効果などについてお話を伺ってきました。企業としてのビジネスブログに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

◆wingchair(ウィングチェア)-ウィングホームの社長日記 http://wingchair.eshizuoka.jp/
◆ウィングホームのStaff日記 http://winghome.hamazo.tv/

※聞き手は、(株)しずおかオンライン代表/海野尚史です。
※この記事は、全2回のインタビューのうちの1回目です。


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「ブログは、初対面のお客さまが自分から自己紹介してくれる」

-今日は「wingchair(ウィングチェア)-ウィングホームの社長日記」についてお話をお伺いしたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

斎藤/よろしくお願いします。

-この場をかりて告白しますが、〈eしずおかブログ〉のオープン時から「wingchair」さんの隠れファンでした(笑)。いつか斎藤社長にお話を聞いてみたいと思っていたので、個人的にも今日はとても楽しみです。「静岡でブログる人々」の読者さんの中には、ウィングホームさんについて知識のない方もいると思いますので、最初にウィングホームさんのお仕事について紹介していただけますか。

斎藤/ウィングホームは、私が32歳の時に興した住宅工務店です。創業は平成8年、菊川市を中心に、掛川市から御前崎市周辺で注文住宅を建てています。

-ホームページを見たのですが、手がけている住宅は洒落たデザインの住宅が多いですね。特徴を教えていただけますか。

斎藤/ひと言で言えば、“空気にこだわる家造り”ですね。創業当時、工務店業界では「住まいは中身(室内)に金をかけろ」と言われていましたが、その頃から私は、外観をはじめデザインにこだわってきました。もちろん、耐震性や温熱環境などの機能性は十分に確保した上でです。その後、人が快適と感じる空間をさらに追求していく中で、今では“空気”に対するこだわりに行きつきました。もうひとつは、「マイホームを楽しもう」ということです。薪ストーブは、私が好きで扱っています。

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- “空気”というのは住空間の雰囲気のことではなくて、“空気”そのもののことですか?

斎藤/そうです。たとえば、あなたが高級ホテルのスィートルームに宿泊したとしますね。オーシャンビューの素晴らしい景色が広がり、素敵なインテリア、調度品が揃っていても、部屋の空気そのものが気になる(不快)に感じたら、その部屋で心地よくは過ごせないのではないでしょうか。
住空間の機能性を追求して最後に行きついたのが、“空気”だった。それで現在のウィングホームは、“空気”にまでこだわる工務店を目指しています。

- 〈eしずおかブログ〉の前にココログでブログを書かれていたと思いますが、最初にブログを始めたのはいつ頃だったのですか。

斎藤/2006年の5月にココログで始めたのが最初です。それから半年ほど後に、同業者の知り合いから静岡にも地域ブログがオープンしたと聞き、2007年の1月に〈eしずおかブログ〉に、自分のブログを引っ越して来ました。

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-ブログを始めたきっかけは、何だったのでしょうか

斎藤/これは今でもはっきりと覚えています。知り合いに個人経営の工務店さんがいるのですが、その方から「ブログやってる? ブログはいいよ」と声をかけられたのがきっかけです。「ブログの何がいいの」と聞いてみたところ、「初対面のお客さまが、自分から自己紹介してくれる」というのです。例えば、「わが家にもお宅と同じように子どもが二人いて…」という具合に。ブログで仕事のことや、自分のプライベートなどを情報発信し続けていると、それを見て問い合わせてくれたお客さまは、今度は自分が自己紹介する番だと思うわけですね。会社がどんな家を作っているか、経営者やスタッフはどんな人か、をお客さまに知っていただくところから、わたしたちの営業は始まるのですが、その最初のプロセスをブログが代わりにやってくれる。お客さまに信用していただく作業はブログ上で済んでいて、初対面のときはお客さまが自己紹介をする番というわけです。そんな話を聞いて、ブログを書き始めました。

-ということは、ブログを仕事に活かす、という明確な目的があったのですね。

斎藤/そうですね。これから出会うであろう未来のお客さまに、“わたしたちウィングホームは、どんな家を作りたいと考えているか”、それを知っていただくことが一番の目的だと思っています。

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-カテゴリーも工夫しているように見受けられますが、どんな内容を書こうと心がけているのでしょうか。

斎藤/ブロガーさんというのは一般的に“自分の書きたいことを書く”ことが多いと思います。私の場合は、自分の書きたいことよりも、これから家を建てたいと真面目に考えている方が知りたいだろう、ことを、書くように心がけています。土地を探している方には土地の見極め方を、デザインや間取りにこだわる人には、それぞれに対する答えになるような内容を書きます。

もうひとつは、「ここの社長はどんな人なんだ?」ということも、お客さまが知りたいことのひとつですね。カテゴリーで言えば、「暖炉・薪ストーム」「住まい・インテリア」「シックハウス・アレルギー」「不動産」などは、お客さまが聞きたいこと。「日記・コラム」「家庭菜園・ガーデニング」などは、私が書きたいことですから、そこから私の性格がわかってしまうのではないでしょうか。

-ブログは、お客さまだけでなく、社員や取引先に向けて書くこともあるのですか。

斎藤/ 先ほども言いましたが、一番読んで欲しい方は、あくまで家づくりを真剣に考えている人です。誰でも見ることのできるブログですから、遠方などに住んでいる方など、必ずしもウィングホームで建ててくれなくてもいい。「この社長の家造りに対する考え方は面白いな」と思ってくれるだけでもかまいません。

だから、社員にわかってもらいたい、と思って書くようなことはしません。なぜそのように思ったかと言いますと、以前、うちの社員にブログを書かせた時に、文章から「社長にわかってもらいたい」という気持ちが伝わってきたことがあるのですね。その時に、ちょっと違和感を感じました。

気持ちはわかりますが、いつも顔を合わせているのですから、社長に言いたいことがあったらブログ以外の方法で伝えるべきですし、逆に自分も社員に言いたいことは、顔を見て直接社員に言おうと思ったのです。大企業であれば社員に向けて書くような場面もあるのだと思いますが、そのような使い方をしないように気をつけています。

-そのほかに、書く内容で気をつけていることはありますか。

斎藤/仕事の固い話ばかりが続いてしまわないように気をつけています。お客さまが楽しみながら読んでくれませんから。妻からも「最近、ブログがつまらない…」と言われることがあるのですが(笑)、それがふつうのお客さまの正直な感想だと思います。

もうひとつは、言いたいことや考えていることが、自慢話にならないように気をつけています。私もそうかもしれませんが、社長には自慢したがりが多いと思います。でも、自慢が続くと読者に嫌がられてしまいますから。

ですから、自分の書いた内容も後から読み返してみて、自慢話になってしまったな、と感じたとき、後で削除してしまうこともあります。それと、ブログというツールは、その人の“人となり”が相手に伝わってしまいやすい。言い方はよくありませんが、本当はどんな人かがバレてしまう怖さがありますね。

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Posted by eしずおかコラム at 2008年11月11日00:00 | 5.斎藤元志さん
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