今月の物語の主人公は・・・
和田喜充さん
◆和田喜充さん プロフィール
ITコーディネータ。静岡市清水区出身。大学卒業後地元IT企業に就職。地域プロバイダ事業の立上げから運営に10年間携わり、ITコーディネータの資格取得を機に、より地域に根ざした活動を志して独立。現在は、磐田市に拠点を移し、静岡県西部を中心にフリーのIT経営コンサルタントとして、ビジネスブログのエキスパートとして活躍しています。
和田さんの仕事は、経営とITの両面から企業経営に最適なIT投資を支援・推進すること。中小企業や商店でのホームページ活用に関する支援を得意とするほか、まちづくり活動などにも積極的に関わり、県内だけでなく県外での講演やセミナーでも活躍しています。
◆ダンディのるつぼ Deluxe
http://dandy.hamazo.tv/
◆ジョイプランツ
http://www.joy-plants.com/
◆ITコーディネータ協会
http://www.itc.or.jp/
※聞き手は、(株)しずおかオンライン代表/海野尚史です。
※この記事は、全2回のインタビューのうちの1回目です。
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「ブログは、日々のプレゼンテーションだ」前編
-ブログとの出合いはいつ頃?きっかけは?
和田/最初に出合ったのは、たしか2003年の11月頃だと思います。以前に勤務していた会社の同僚から「こんなものが最近あるよ」と紹介されたのがブログとの出合いですね。それは「ムーバブルタイプ」というもので、「なんて簡単なものが登場したんだろう」というのが、率直な印象でした。
◆MovableType
http://www.sixapart.jp/movabletype/
それまでにも「日記が簡単に更新できる」といったホームページはあったけど、ブログは「わかりやすい」「とっつきやすい」という点でインパクトがありました。
自分も「ムーバブルタイプ」を使ってブログを始めようと思っていた矢先、たしか1ヶ月もたたないうちに、ニフティが大手ブログサービスとしてはたぶん国内初の「ココログ」をリリースした。それで同年の12月頃、リリースと同時にココログでブログを始めました。
◆ココログ
http://www.cocolog-nifty.com/
◆ダンディのるつぼ
http://pot.tea-nifty.com/dandy/
-“ダンディ和田”と名乗り始めたのもブログから?
和田/ブログを始める前に、個人のホームページで日記を綴っていて、“ダンディ☆和田”は、その頃から使っていました。名前自体は、前職のプロバイダに入社した頃から、ニックネームとして同僚からそう呼ばれていた・・・(笑)
“ダンディ☆和田”としてのメジャーデビューは、エフエム放送のK-MIXさんの番組に出演した時ですね。番組に本名で出てもおもしろくはありませんから、いっそのこと“ダンディ☆和田”で出演してしまおうと。
-自分のブログを立ち上げて、ブログに対する見方に変化はありましたか?
和田/まずは、ほかにも同じような仲間がいないかと調べてみました。ネット上でブログ仲間を捜しながら、トラックバックしてみたり、コメントしてみたり。
自分が発言したことが、ネット上で広がっていって、そこにまたいろんな人が参加する。
ブログでの発言が、一方通行ではなくて、交流の中から話題が連鎖するように広がっていく。
トラックバックをはじめとして、他のブログの書き手同士がつながる仕組みそのものが、ブログの持つ一番の可能性だと気づきました。やりはじめてしばらくして「これはおそらくインターネットの中で大きな流れを作るだろう」という予感を感じました。簡単に更新できる、というだけなら、これほどのめり込まなかったと思う。
-ブログがビジネスでも活用できると感じたのはいつ頃?
和田/最初は、あくまで個人の情報発信ツールとして実験していました。しばらくブログを書き続けているうちに、書いて自分から情報発信することで、自分の知らなかったこと、自分の身の回りにあって他の人が価値を感じていることで自分自身が気づいていなかったこと、などに気づく場面がでてきたんですね。
ブログに書いた記事によって、アクセス数やコメント数が増減したり、いただいたコメントの内容から
「自分のこんな面に、周りの人は興味をもつんだ」
「他の人は、この点を評価してくれるんだ」
ということが、客観的に発見できたわけです。
フリーのITコーディネータとして仕事をしていくうえで、自分の価値をいかに世の中にプレゼンテーションするかが、大切なんですが、それは同じように、予算的にも人的にも情報発信が上手くできていない地域の中小企業や商店さんでも同様ではないかと気づいたのです。
そこから、ブログは個人に限らず中小企業さんや商店さんにとっても同様に自分のお店や会社の価値を、世の中にプレゼンテーションするツールとして利用できる、と思ったわけです。
どんなに“いい商品”、“いいサービス”、“いいお店”であっても、自分たちの良いところを世の中の人に知っていただかなければ意味がありませんし、知られなければ世の中に存在しないことと同じですから。
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