27.womo編集長/松村麻子氏(1)

2014年01月17日12:00
今月の物語の主人公は・・・
womo編集長・松村 麻子(まつむらあさこ)さん

27.womo編集長/松村麻子氏(1)

まつむら あさこ。1980年東京都生まれ、上智大学経済学部卒。野村證券株式会社を経て、2004年アルバイトで株式会社しずおかオンライン入社。静岡地域密着型ブログサイト「eしずおかブログ」の編集長を経て、2010年10月より静岡を楽しむ女性のためのフリーマガジン 「womo」 編集長。テレビ静岡「てっぺん静岡」コメンテーター。2012年男児を出産、現在働くママでもあります。

womo編集長 松村麻子のブログ「みおつくし帖」

※聞き手は、(株)しずおかオンライン代表/海野尚史さんです。
※この記事は、全3回のインタビューのうちの1回目です。 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

-お正月早々、インタビューを受けていただき、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。

松村/こちらこそ、よろしくお願いします。

-その指の包帯は、どうしたんですか?

松村/お正月に台所に立ってお料理しようとしたら、うっかり包丁で指先を…。

-痛そうですねぇ。慣れないことをすると・・・。いえ、そんなことはないと思います(笑)

松村/ちゃんと生活している証拠です(笑)

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-それでは気を取り直して、インタビューに入りたいと思います。松村さんとは同じ会社ですので、身内ということになりますが、今日のわたしは「eしずおかブログ」のユーザー代表ですので、そのつもりでお答えください(笑)。

松村/はい。承知しました(笑)。

-「eしずおかブログ」のユーザーさんの中には、『womo』をご存知でない方もいると思います。最初に、『womo』とはどのような媒体か、紹介していただけますか?

松村/はい。飲食店やヘアサロン、エステやお稽古、それから人物インタビューやイベントの紹介など、街の人やモノ、コトなどの情報を静岡と浜松の女性にお届けしているフリーマガジンです。ウェブでは、womoグルメやヘアサロン、ビューティーなどの専門サイトも運営しています。最近はイベントにも力を入れています。

-紙媒体に限らず、スマートフォンのアプリや読者参加型のイベントなどユーザーさんとの接点が増えていますね。『womo』のユーザーさんは、どのような方が多いのですか。

松村/20代から40代まで幅広い読者に読まれていますが、中心は25歳から35歳の女性です。仕事を持っている方だけでなく、主婦の方にも読まれています。

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-「編集長」って何をする人なんだろう?という素朴な疑問を持っている方もいると思います。『womo』編集長の仕事とは、どんな仕事ですか?

松村/大きく分けて三つあります。まず一つ目は、『womo』という媒体にどのような価値を持たせるかを決めること。これは編集長の、もっとも重要な仕事です。

-媒体の存在意義ですね。松村さんはどんな価値を持たせたいと意識しているのですか。

松村/『womo』に接したユーザーさんが、元気になれるような媒体を目指しています。

-二つ目は?

松村/媒体の価値を、ユーザーさんやスポンサーに伝えることです。フリーマガジンでも、ウェブサイトでも、イベントでもかまいません。どのような企画を、どの媒体を使って、どんなコンテンツの姿で、価値をお届けするのかを決めて、そして実行するという仕事です。

-なるほど。コメンテーターとしてテレビにも出演するのも『womo』の価値を伝える仕事ですね。

松村/そうです。『womo』の読者が元気になれることにつながるのであれば、いろいろなメディアを通じて広報することも編集長の仕事です。

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-では、三つ目は何ですか?

松村/それらの企画を狙い通りにカタチにできるよう、社内環境をつくること。これも編集長の重要な仕事です。

-社内調整も必要になると。

松村/そうですね。いまでは、フリーマガジンだけでなく、ウェブやスマホサイト、アプリに加えて、イベントなども行っていますし、昨年はお茶の商品開発も行いました。それらを形にするためには、編集業務だけでなく、営業、デザイン、ウェブ制作、イベント運営など、さまざまな役割を担当するスタッフが必要です。社内調整は不可欠です。

-これには、かなりエネルギーを使っていますよね。編集長が苦労されている姿は垣間見ています(笑)。チームワークがダイレクトに媒体の品質に影響する意味で、これはたしかに重要な仕事ですね。ところで、松村さんが『womo』の編集長になったのはいつですか?

松村/2010年です。今年で5年目になります。

-編集長になる前と後で、静岡の街の見方や女性を見る目は変わりましたか。

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松村/正直にお話ししますが、『womo』の編集長になる前は、意識して女性を見るということはありませんでした。そんな自分が『womo』の編集長になることは、わたしとしては意外でした。

-どのあたりが?

松村/入社して5年目に『womo』の編集長になったのですが、それまではずっと『womo』以外の部署で仕事をしていましたから。もともと性差でものを考える指向がなかったですし、むしろそれを避けていました。それが突然、女性向けに情報発信するということになって違和感がありました。実際、『womo』編集長であることを自分の中で一体化できるまでに3年ほどかかりましたね・・・。

-そうだったんですね。就任直後と今と、意識していることで変化はありますか。

松村/最初は、読者やユーザーさんの関心の半歩先を提案できる媒体として、どのような情報をお届けしていけばいいのか、ということを一生懸命に考えていました。しかし、ウェブサービスによる情報提供が本格化したりソーシャルメディアが普及したりと情報環境が大きく変わったことで、考える方向性が少しずつ変わってきました。

-具体的には?

松村/ソーシャルメディアの登場が大きかったですね。変化に気づくきっかけは、わたしが一時「eしずおかブログ」の編集長を任されたことです。長い間、メディアとユーザーさんの関係は、メディア側がユーザーさんに情報を一方通行でお届けするという関係でした。でも、「eしずおかブログ」の編集長だった時に、地域のおもしろい情報は地域のみなさんがたくさん持っているということに気づきました。いま思えば、とても当たり前のことなのですが。

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-「eしずおかブログ」を立ち上げたのが2007年。当時、何も宣伝していないのにブロガーさんが自然発生的に増えていく様子にわたしも驚きました。

松村/ブログがなければ出会えなかった地域の人たちとの出会いもありましたし、そのブロガーさんたちが、地域の情報を自発的に発信する様子も見ていました。その頃から、メディアとユーザーさんの関係が、一方通行から双方向に変化していく流れを実感しました。

-たしかに大きな変化ですね。

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松村/一方で、その頃から『womo』では読者参加のイベントを行うようになり、読者と直接触れあう場面が増えました。時には、イベントに参加してくれた読者の方から「楽しかったです。これでまた明日から頑張れます!」という言葉をいただいたり。そんな経験がきっかけになって、ただ役立つ情報を届けるのではなく、『womo』のイベントなら楽しそう、『womo』で紹介しているお店なら行ってみようと思ってもらえるように、「『womo』は楽しい!」という記号を作っていこうという意識が強くなりました。

-そんな変化があったのですね。

松村/「eしずおかブログ」とイベントを経験したことで、『womo』は編集部が一方的に作っていくものではなく、読者やユーザーさんたちと一緒に作っていくメディアなんだという気持ちが確信に変わりました。同時に、フリーマガジンもウェブサイトもイベントも、メディアとしてすべて並列にとらえるようになったことも大きな変化です。そういうことに気づいたこの5年間でしたね。

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Posted by eしずおかコラム at 2014年01月17日12:00 | 27.松村麻子さん
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