47.Conche代表/田中克典氏(2)

2018年06月05日12:00
今月の物語の主人公は・・・
Conche代表・田中克典(たなか かつのり)さん

47.Conche代表/田中克典氏(2)
 1985年、三重県松阪市生まれ、愛知県稲沢市育ち。豊田工業高等専門学校機械工学科を卒業後、販売職や営業職を経験。NPOやソーシャルビジネスなどにも関わる。さまざまな職業経験を経て、2015年に無添加チョコレート専門店「Conche(コンチェ)」(静岡市駿河区高松)をオープン。

Conche


※聞き手は、(株)しずおかオンライン代表/海野尚史です。
※この記事は、全5回のインタビューのうちの2回目です。
≫第1回 コーヒーと同じ波が、チョコレートにもやってくる!
≫第3回 自宅のキッチンで始めたチョコレート作り
≫第4回 素材にこだわり、余計なものを足さない
≫第5回 チョコレート作りを通して人の役に立ちたい

・・・・・・・・・・・・・・・
|第2回 「ビーン・トゥ・バー」は発展途上、ふつうの人がおいしいと思えるチョコレートを

海野
それで、ビーン・トゥ・バーのチョコレートを手に入れるためにどうしたんですか?

田中
偶然にも、その年の10月に、世界中からカカオ豆を輸入している商社が、横浜でビーン・トゥ・バーを紹介するイベントを開くことを知り、出かけて行きました。本当にタイミングが良くて。そのイベントは、その時の1回限りで、それ以降開かれていませんから(笑)。

海野
それはすごいタイミングでしたね。

田中
そのイベントでは、実際にいろいろなビーン・トゥ・バーのチョコレートを食べることができただけでなく、いろいろと勉強することも多かったです。

47.Conche代表/田中克典氏(2)

海野
はじめて食べてみて、どんな印象でしたか?

田中
当時、国内で作られていたビーン・トゥ・バーのチョコレートと海外のチョコレートを手にとって食べてみましたが、正直なところ、ぼくが「おいしい」と思えるものはほとんどありませんでした。ひとつだけ、海外ブランドの感動するほどおいしいチョコレートもありましたが。

海野
想像していた味と違っていた?

田中
どのチョコレートも、原料のカカオ豆も、製法にも、こだわって作っているはずなのに、ふつうの味覚の自分には、どうしておいしく感じられないのか…。それは何故なんだろう? その問いに対する自分なりの答えが「ビーン・トゥ・バーのチョコレートはまだまだ発展途上で、コーヒーよりも遅れている世界なんだ」と。そう気づいたんです。

海野
はい。

47.Conche代表/田中克典氏(2)

田中
もちろん、ぼく自身がチョコレートの味覚に慣れていなかったということもあると思いますし、それらのチョコレートは、マニアックな人に好まれる味だったのかもしれません。でも、チョコレートを食べる多くの人は、ぼくと同じふつうの人たち。「子どもからお年寄りまで、ふつうの人がおいしいと思えるビーン・トゥ・バーのチョコレートを自分の手で作ってみたい」、横浜のイベントに出かけて、そう思いました。

海野
イベントに出かけた時には、チョコレート作りを仕事にしようと考えていたんですか?

田中
そうですね。ビーン・トゥ・バーのチョコレートの世界は、工夫次第でもっとおいしくできる、研究の余地がある、つまり、大きな可能性がある分野だという手応えを感じていました。

海野
自分だったら、ふつうの人に喜ばれる、もっとおいしいチョコレートを作ることができるかもしれないと?

田中
はい、そうです。自分で作ってやろう、そんな気持ちになっていました。

47.Conche代表/田中克典氏(2)

≫続きを読む



47.Conche代表/田中克典氏(2)


同じカテゴリー(47.田中克典さん)の記事画像
47.Conche代表/田中克典氏(5)
47.Conche代表/田中克典氏(4)
47.Conche代表/田中克典氏(3)
47.Conche代表/田中克典氏(1)
同じカテゴリー(47.田中克典さん)の記事
 47.Conche代表/田中克典氏(5) (2018-06-08 12:00)
 47.Conche代表/田中克典氏(4) (2018-06-07 12:00)
 47.Conche代表/田中克典氏(3) (2018-06-06 12:00)
 47.Conche代表/田中克典氏(1) (2018-06-04 12:00)
Posted by eしずおかコラム at 2018年06月05日12:00 | 47.田中克典さん
削除
47.Conche代表/田中克典氏(2)